◼️東京大学
東京大学基金で寄付金管理を行い、社会連携推進課を設置して社会連携を図っています。
1.寄付金制度の概要
東京大学は多岐にわたる研究や社会への貢献を目指して東京大学基金を設立しました。その活動は教育や研究の基本を超え、複雑化する社会問題の解決に向けた重要な任務を担っています。
2.寄付金制度の特徴
多様な研究支援: 東京大学の学術研究は幅広いトピックをカバーしており、基金はこれらの研究プロジェクトをサポートすることを目的としています。特に、ノーベル賞級の研究が認識されるまでには20年から30年の蓄積が必要とされることから、長期的な視点での支援が重視されています。
また、研究支援以外では、学生支援・奨学金、多様性・包摂、スポーツ・学生活動、学校支援など、多岐にわたる分野でのプロジェクトをサポートしています。これにより、未来のための様々な研究取り組みやプロジェクトに資金を提供し、より良い、包括的な社会の構築に寄与しています。
3.社会連携システム
社会連携の基本方針:東京大学は、研究成果の還元、産学連携、兼業の依頼などを通じて社会との連携を強化しています。これには、未来ビジョン研究センターや大学発教育支援コンソーシアム推進機構などの組織が含まれます。
未来社会協協創基金(FSI基金) 2017年に立ち上げられたFSIは、個性を最大限に活かしながら調和の取れた社会をどのように創造できるかという緊急課題に直面することをその新たなミッションの一環としています。このイニシアティブは、SDGs(持続可能な開発目標)の原則と一致しており、より良い包括的な未来社会の共同創造を目指しています。
その他、産学連携については産学協創推進本部が設定されています。
卒業生とのネットワーク
TFT(東京大学オンラインコミュニティ)
TFT(東京大学オンラインコミュニティ)は、卒業生と大学の絆を深めるためのオンラインプラットフォームです。卒業生、在学生、教職員、EMP修了者などが対象です。登録は無料で、以下のような特典やサービスが提供されています:
TFT優先枠・先行枠: 東京大学が提供する人気の講演会や講座の情報を早く知ることができます。
東大病院人間ドック優待: 東大病院予防医学センターで実施する人間ドックの基本検診が、優待料金で受診できます(卒業生のみ)。
有名ホテル・レストラン優待: 高級ホテルからスタンダードホテルまで、観光やビジネスに便利な立地のホテルやレストランでの優待があります。
同窓生検索: 卒年、学部、研究科、同窓会、在住エリアなどで情報を開示している同窓生を検索できます(卒業生のみ)。
パーマネントアドレス取得: 東大アラムナイドメインのメールアドレスが取得でき、普段使いのメールアドレスに転送することができます(卒業生、教職員のみ)。
アラムナイラウンジ利用: 本郷キャンパスにある伊藤国際学術研究センター内の専用ラウンジを利用できます。
[登録者数]約70,000人
4.ファンドレイジングのポイント
ターゲットマーケティング 東京大学基金は様々なターゲット層に対して効果的にアプローチしています。「寄付のしかた」として、全15通りの方法が用意されています。
一般的な4つの寄付方法
独自の方法(11通り)

寄付の特典
様々な寄付の特典が用意され寄付金控除額のシミュレーションが可能です。
5.実績
[2022年度] 基金への寄付総額 41億円
ただし、寄附講座への寄附を除く
[稼働寄附プロジェクト数]143 ※2024年3月11日現在
6.関連ニュース等
財政は寄付金運用益にかじ…東大が示した「新しい大学モデル」への重点方策 東京大学は創造的・自律的に世界の公共性に奉仕する「新しい大学モデル」に向けた重点方策を公表した。国際的存在感向上に向け、脱炭素や医療・教育など社会システム・資本をテーマとする教育部局「カレッジ・オブ・デザイン」を創設する。財政は寄付などの基金(エンダウメント)の運用益利用に大きくかじを切る。
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